常勤と社外の関係についての質問等
Q1
社外監査役を同一会社の常勤監査役に選任することができますか。
A1
社外と常勤は、なんら矛盾するものではないので、社外監査役を常勤に選定することはできます。また、責任限定契約と常勤性も関係ありませんから、常勤監査役が責任限定契約を締結することも可能です。
社外取締役が監督権行使のために毎日出勤しても、社外性を失うわけでもなく、責任限定契約が無効になるわけでもないのと同じです。
Q2
よく定款に附則を設け、その最後の項に「本附則は、○○○となったときは削除する。」と定めているケースがありますが、このように定めておいた場合において、当該○○○を満たしたときは、株主総会で附則の削除を改めて決議することなく、例えば代表取締役の権限で削除してしまって良いものなのでしょうか?
A2
条件付廃止も有効でしょう。代表取締役の権限で削除するのではなく、時限的規定が期限到来により廃止されるので、代表取締役は、その廃止後の定款の内容に従って、形式的に文面を補正したものにすぎません。
Q3
仮に「選任後1年・・」と言う定款変更を今年6月開催の定時株主総会でする場合、この昨年12月選任の取締役の任期はいつになりますか?この取締役は"選任後"1年以内の定時株主総会は今年の6月のものしかないので、ここで重任するんでしょうか?また、重任しない場合の当該取締役の任期はいつでしょうか?
Posted by ネットくん at 2006年04月28日 08:39
A3
今年の6月の定時株主総会の終結時が任期なので、重任しなければならないですね。重任しなければ、欠員になり、なお権利義務を有する者になります。
Q4
361条に関して確認させてください。
取締役へのストックオプション付与は1号で上限を決めるのだったと思いますが、総会決議ではなく定款で定めることが可能だとすると
①複数年の上限は可能でしょうか?
②過去の付与分はどうするのでしょうか?
また、当該ストックオプションに譲渡制限が付与されていないとすると
③一度他の法人・個人に付与されたものを、この取締役が譲り受ける場合の額も、当該上限に含まれていなければならないのでしょうか?「職務執行の対価」ではないので、可能(含まれていなくてもよい)な気がするのですが。。
Posted by ネットくん at 2006年04月28日 09:30
A4
①定款はもちろんのこと、総会決議でも複数年の上限は可能です。
②過去の付与分というのは、決議をやり直すべきかということでしょうか。それは不要です。
③それは、報酬じゃないので、上限には含まれないでしょう。そもそも、質問の行為は、会社の行為ではないですよね。
Q5
葉玉先生、早速のご回答ありがとうございました。決議の有効期間について、会社法下では縛りはないものの、業務執行・監督の観点から考えた場合に再考が必要かとも思われますので、社内検討を促してみます。(一般的には3ヵ月、6ヵ月程度でしょうか)
Posted by 資金調達担当者 at 2006年04月28日 09:49
A5
現行商法の下で、法務省・大蔵省で例示していたのは3か月でしたので、「1年」はどうかなと思ったのですが、会社法施行後は、1年であろうと10年であろうと、構いませんので、社内検討をする必要はありません。
Q6
仮装払込に関してまだ頭が晴れません。
①預合いの罪はあるのに、見せ金の罪はどうして制定されていないのですか?
②第三者から資金を借入れ払込み、登記直後に当該資金を引き出して返済・・これを見せ金と称すると思いますが、この「直後」はどのくらいでしょうか?問題は、最初から「見せ金」の意思だと思いますので、直後でなくてもそう言う意思があれば、見せ金になる可能性はありますか?(逆に言うと、それだけ期間の余裕があれば弁済の資力ありと判断され見せ金になりませんよね?)
③上場会社等は、よく資金使途を「借入金返済」として資金調達をします(目論見書に記載)。その直前にブリッジで金融機関から借り入れていることがあります。この場合は別次元のお話しでしょうか?
Posted by ネットくん at 2006年04月28日 09:55
A6
①刑罰を新設するのは、構成要件を明確化しなければならないなど、非常に大変だからです。
②フィーリングです。論理的には意思があれば、見せ金になるでしょうが、そのような立証は不可能なので、現実的な議論ではありません。また、引受人に弁済の資力があるかどうかは、見せ金かどうかと論理的な関連性はありません。お金持ちの引受人が、代表取締役になって、会社の金を横領して、自己の借入金の返済にあてても、見せ金は見せ金です。
③その借入金返済は「会社の借入金」の返済のことではないでしょうか。見せ金は、「引受人の借入金」を返済することで、別問題です。
Q7
株券提出公告(219条)において、
「譲渡による当該株式の取得について当該株式会社の承認を要すること(107条1項1号)についての定款の定めを設ける定款の変更をする場合」には株券提出公告が必要とされているが、「譲渡による当該『種類の』株式の取得について当該株式会社の承認を要すること(108条1項4号)についての定款の定めを設ける定款の変更をする場合」には株券提出公告が要求されていないのは、どのような理由によるものですか?
Posted by 必勝 at 2006年04月28日 11:25
A7
219条1項1号のカッコ書を見ると、108条1項4号の場合を含むつもりで書いているように思いますが、連休明けにでも、ちょっと確認します。
Q8
会社法336条1項の解釈(正確には要綱の該当部分)については,江頭先生が商事法務1722号15頁において,「『選任』とは,通常は選任決議時を意味するが,選任決議においてとくに選任の効力の発生時点を後に定めることは可能とされている。そうした措置をとることにより,現行の「就任」を起算点とするのと大きく変わらない運用をすることも可能である」と述べておられます。また,現行商法273条1項の解釈として,加美和照先生は,「監査役の任期の始期について,…(中略)…,昭和49年改正法では,監査役については就任の時とすることが明定された」と述べておられます(新版注釈会社法(6)437頁)。
これらを考え合わせると,会社法336条1項で,監査役の任期の始期は「選任時」=「選任決議時」に変更され,前に御質問したような総会集結時までの監査役の定員超過という問題が生じる可能性があるのではないかと思うのですがいかがでしょう。
Posted by T.I.ネットワーク(2/2) at 2006年04月28日 11:39
A8
役員と会社との関係について、契約が必要かどうかという問題とからめて、かつて、始期が選任か、就任かという争いがありましたが、いまや、就任であることは当然であり、あえて明文の規定を置くまでもないと思います。旧法でも、「就任後」という規定により、直接、始期を示していたものではありません。また、336条1項も、始期は規定していません。
Q9
葉玉先生、教えてください。会計基準上共同支配関係になる「子会社(=50%超保有)」は、会社法上はどのように判断<分類?>されるのでしょうか。
Posted by パラリーガール at 2006年04月28日 17:25
A9
すいません。質問の意味がよく分かりません。会社上、子会社にあたるかどうかは、子会社の定義にあたるかどうかです。財務諸表規則の子会社とは、言葉は違えども、同義と思っても結構です。
Q10
営業報告書等に出てくる条文には(旧)とつけなければならないということでしょうか。
旧法に基づく招集手続で旧法に基づく書類を作成しているのだから、(旧)とつける必要はないと考え、(旧)とつけるのは、新法の場合のみなのでしょうか。
それにプラスしまして、会計監査人の監査報告書に出てくる条文にも(旧)とつける必要があるのでしょうか。
Posted by 丈ちゃん at 2006年04月28日 17:42
A10
表記の仕方は、なんでもいいです。
Q11
公告方法は日刊新聞紙掲載を定めている株式会社を想定しています。
会社法第810条2項3号によって公告すべき計算書類に関する事項につき、直近の決算期の公告を怠っているため、新設分割に関する公告をする時点において、施行規則第208条1号イロハのどれにも該当するものがなく、同2号乃至6号にも該当しない場合、同7号に該当するものとして日刊新聞紙でなく官報で公告してよいものでしょうか。
それとも株式会社には決算公告義務がありますので、官報で新設分割にかかる公告をする前提として、あくまで定款所定の日刊新聞紙において公告をしなければならないのでしょうか。
また、前者が同7号に該当しない場合、同号の予定する事例はどのようなものでしょうか。
Posted by 頭がウニ at 2006年04月28日 18:06
A11
質問の意味がよく分からないところがありますが、810条2項3号は、会社分割の官報公告の内容として、施行規則208条7号に掲げる事項を掲載しなさいということを規定しているわけです。分割の公告としては、それだけの話。しかし、440条による決算公告義務はあるので、その会社は、日刊新聞紙に貸借対照表の公告をしなければならないのは当然です。ただし、その公告を怠っても、分割の公告は有効です。
Q12
監査役設置会社における監査役の責任の免除についてご教示下さい。
425条、426条の手続を取るに当たり、取締役の責任の免除の場合には、監査役の同意が必要ですが(425条3項、426条2項)、監査役の責任を免除する手続を進める場合には、この同意は不要であり、それは425条3項括弧書で「取締役(監査委員であるものを除く。)又は執行役の責任の免除に限る。」という部分に示されているという理解でよろしいでしょうか。
A12
条文に書いてあるとおり、監査役の責任免除には、監査役の同意は不要です。
Q13
法務省令99条の表題の「社債を引き受ける者」、同103条1項の「備え置く場所」、同117条の「附属明細書に係るもの」を法制局読みすると、「しゃさいをいんきじゅけるしゃ」、「びえちくばしょ」、「ふぞくめいさいしょにけいるもの」と読むことになるのでしょうか。
Posted by ウルトラアイ at 2006年04月28日 18:16
A13
常識的な一般人は、そのように読むことはありません。しかし、特殊な職業人はそのように読むときがあります。
Q14
種類株式に関し発行までに発行決議機関に委任できる場合に定款で定めるべき要綱につきお教えください。現在,既存の株式会社の定款の定時総会での変更案を作成しています。
まだ具体的には発行していない優先株式に関する定めとして「当会社は,いつでも優先株式を買い受けることができる。」との定めがあるのですが,この定めは取得条項付種類株式の定めとみなされると考えます。
この場合,対価に関する要綱としてはその種類だけを定めればよいので,対価が金銭であるとしてもその額の決定の基準となるような事項を示す必要はないと考えるのですが,いかがでしょうか?(例えば,「当会社は,当会社が別に定める日において,優先株式を,その発行に際して定める一定の額の金銭をもって,取得することができる。」といったものです。)
登記記録例の通達では,「時価」で取得とし,その時価の定義を登記するものとされているのですが,そこまで定めないといけないのだろうか,という点が気になっております。
Posted by たつきち at 2006年04月28日 22:14
A14
既に現行法上、有効な定めについては、それだけで要綱は定められていると思われますので、新たな要綱を定める必要はないと思います。
Q15
現任取締役の監査役への選任議案ですが、
①現任取締役は、総会終結時をもって取締役を任期満了により退任し、その後監査役に就任予定とを明記する。
②就任承諾書は、取締役退任を停止条件とするものを選任前に予め取得する(従って、参考書類には就任承諾をもらってませんとは書かない)。
以上により、監査役の任期は選任後からスタートするが、就任は取締役を辞めた後なので、兼任禁止にひっかからないという理解でよいのでしょうか。
それとも、選任議案の効力そのものを、候補者の取締役退任を条件とすることを参考書類に明記しなければならないのでしょうか(この場合は任期は取締役退任時からスタートですよね)。
Posted by 参事官室によく電話する人 at 2006年04月28日 23:09
A15
箸の上げ下ろしまで答えるのは、あまりよくないので、これまでの答えの中から考えてみてください。どちらでもいいということがわかるはずです。
Q16
剰余金の配当に関する経過措置についてお教え願いたいのですが。
整備法100条の「決算期に係る剰余金の配当」とはどこまでのことを言うのでしょうか?
具体的には18年度中に随時の配当が出来るかどうかです。
例えば3月決算の会社で,6月末や12月末を基準に配当を出来るかどうか?配当の原資は基本的に18年3月決算の剰余金になりますので,18年3月期にかかる配当と考えれば,従前の例に従い随時の配当は出来ないと考えていいのでしょうか。
つまり5月以降に決算期を迎えないと随時の配当は出来ないと言う理解でいいのでしょうか
Posted by pipi at 2006年04月28日 21:32
A16
18年度中でも随時配当は可能です。詳しくは、経過措置本127頁を見てください。


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